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「新世界」界隈ぶらぶら節

今日も本屋を行ったり来たり - 古書店 - 本と映画

2019年10月のある土曜日。

 

文の里商店街にある居留守文庫/みつばち古書部を覘いて、動物園前へ。昨日も寄った古本屋さんの棚やワゴンを一通り眺めてから新世界方面へ。

 

 

通天閣近くの「新世界東映」でこれからの上映スケジュールを確認。ここはホームページがないのだ。情報元はツイッターなど個人のSNS。いつもはヤクザ映画と時代劇がメインだが、たまにVHSやDVDにもなっていない訳あり作品が掛かる。

 

この日の収穫は、11月から一週間上映される、「旅路」と「大いなる驀進」。ともに鉄道員を扱った作品。(もちろん国鉄)鉄道マニア垂涎の作品かどうかは知らないが、鉄キチ(古い!)ならずとも観る価値あり。

 

「旅路」は、平岩弓枝の原作でNHK連続テレビ小説の第7作目として1967年4月3日から1968年3月30日まで放送された。テレビの人気にあやかった映画化作品。興行成績はどうだったか知りたいところだ。テレビの出演者は横内正、日色ともゑ、宇野重吉ほか。

 

映画版は佐久間良子、仲代達矢、宮園純子となっている。テレビの「旅路」はもちろん覚えているが、映画になっていたのは記憶がない。この頃のNHK連続テレビ小説は高視聴率だったのだ。前作は樫山文枝、高橋幸治の「おはなはん」で、こちらも茶の間の人気をさらった。この作品も野村芳太郎監督、岩下志麻主演で映画化されている。

 

 

 

このあとも新世界界隈をぶらつき、古くからある絵画屋さんの店先にレトロなブリキ風の看板が売られていたので、立ち止まって見ていると商売熱心な店主が出てきて勧めるので一枚買ってしまう。

 

 


新世界も裏通りはあまり観光客もいなくて人が少ない印象

 

動物園前一番街(飛田本通商店街)に行く途中で、面白いストリートミュージシャンに出くわす。いでたちや演奏曲が、周りの雰囲気にピッタリと溶け込んでいた。思わず引き込まれるインド風音楽。今度会ったらじっくりと聴いてみたい。

 

 

 

動物園前一番街で、一番のおススメスポットは、「ゲストハウスとカフェと庭 ココルーム (Cocoroom)」だ。この日は、入らなかったが次回の散歩日にはいく予定。
釜ヶ崎芸術大学(ワークショップ) も併設。ホームページもあります。

 

ゲストハウスとカフェと庭 ココルーム (Cocoroom)

 

 


ココルーム (Cocoroom) の壁の「張り紙」

 

飛田本通商店街も一番街から二番街に入るとディープさは、さらに深度を増す。

 

二番街を抜けたところが、飛田新地の大門通りだ。

 

途中、高架下にいままで気がつかなかった看板を発見。
「南地で三百年此の地で百年 謹んで御礼申し上げます。山吹町会 飛田百年事業実行委員会」イヤー恐れいりやした。

 

 

山吹町会(メイン通り)を抜け、飛田新地料理組合の向かいに「永信防災会館」があり、先日2日間にわたり「第7回西成ジャズ オールスターズ夢の祭典」が行われた。

 

11月には「売野雅勇(作詞家)対 林海象(映画監督)異色トークライブ」が行われるという。「怪人20面相VS名探偵明智小五郎」をパロッた探偵好きの林海象監督らしい東映風レトロポスターが楽しい。

 

 


飛田新地の観光マップ―時代は変わっていくなあ

 

そして、いつものようにあべのマルシェを通り天王寺駅へ。

秋の天神橋筋商店街―懐古的古書店探訪

今日も本屋を行ったり来たり - 古書店 - 書籍情報

少し前の日記から

 

天神橋筋商店街は、俺の古書店巡りの定番コースだ。

 

日本一長い商店街としても有名だが、俺の古本屋散歩歴でも一番長い。

 

むかしに比べ、季節感の薄れた昨今だが、それでも10月ともなれば、空気もひんやりとして、読書の秋とは使い古された言葉だが、やはり読書にいそしむにはピッタリの季節だ。

 


「天神橋筋商店街」北側の天六入口(谷町線「天神橋6丁目駅」はすぐ近くにある)

 


ここからJR天満駅のガードをくぐり、天神橋1丁目まで長く続く

 


「大阪天満宮」(天満の天神さん)がある天神橋2丁目入口

 

JR天満駅を南に下る。反対側の天六方面の商店街やその周辺にも、かっては古本屋が何件かあったのだが、今は飲食店に変わってしまっている。

 

その中の一軒に、裏本の全盛期の頃、店主が座っている番台?横に堂々と裏本を何十冊も置いてある店があった。

 

ふつうは客の求めに応じて店主が奥からこっそりと出してくるのだが、平然と並べてあり自由に選べたので、「肝が据わってるなあ、さすがナニワ商人や!」と感心しながら通い何冊も買った。

 

(いちおう書いておくと「裏本」とは、無修正の男女の絡み写真本。「ビニ本」とはスミまたは銀色のインキでべた塗り、その後薄消しやレースで覆って薄っすらと隠した一応合法の写真集)

 

日本最古の裏本「法隆寺」「金閣寺」(1981)よりも少し後、当時のヒット曲、中森明菜の「少女A」や松田聖子の「ガラスの林檎」のタイトルがあったので1982~83年頃だったと記憶する。(内容とは関係なく、ヒット曲のタイトルを借りた物が多かった)

 

ある日の仕事帰りの夕刻、いつものように立ち寄ってみると店が閉まっている。ふと胸騒ぎをおぼえ、その場を立ち去った。その後も何回か訪れたが、いつもシャッターが降りていた。

 

そして数ヶ月後、同じ場所に立つと……店が開いており、かっての場所にはもう裏本はなかった。
「いやぁもう懲りましたわ~」という他の客と話す店主の会話が聞こえた。
(実は店主が拘留前に、買った裏本をすべて売りにいった。売価が2000円、買い取りが1000円位だったか。もう少し売りに行くのが遅かったら、売れなくてまだ手元にあったかもしれない。)

 

1990年代後半、ネットに違法にアップされているかっての裏本のサイトがあった。無修正動画時代前夜、1980年代の夢の残滓だった。

 

話が脱線したが、天五中崎通商店街に唯一現存するのが、天神橋筋商店街から近い距離にある「高山文庫」だ。(2019年12月30日閉店)

 

ネットでも多くの紹介記事を見ることができる有名な「青空書房」は、2013年12月にいったん閉店し、その後自宅で営業再開。2016月7月2日店主である坂本健一さんの死去により惜しまれて閉店した。

 

俺がこの「青空書房」を知ったのは、筒井康隆さんのエッセイだった。筒井少年が自宅にあった父親の蔵書を「青空書房のお兄ちゃん」の店に売りに行った話を読んで、天神橋筋の古本屋巡りのついでに訪ねた。それから巡回コースの一軒に加わってから早くも50年近くたった。

 

何を買ったのか、あまり覚えていないのだが、店頭の50円コーナーにあった、野坂昭如の『エロ事師たち』(帯に三島由紀夫の推薦文があった)だけは、なぜか記憶に新しい。

 

この天五中崎通商店街にはもう一人名物店主がいた。自然食レストラン―下町のメシヤ(飯屋)こと「宇宙家族」のオーナーである。この方も惜しくも2006月10月に亡くなった。
このころの中崎通商店街は、天神橋筋に比べ、今と違って寂れて暗い印象だった。

 


「青空書房」や「宇宙家族」のあった中崎通商店街

 


中崎通商店街に来ると若き日の緒形拳に逢える

 

現在JR天満駅近くの「はんこ」屋さんがある場所にも古本屋があった。店頭には「えろちか」などエロ本が置いてあった。

 


JR天満駅近く――昔とあまり変わっていない

 


JR天満駅近くで、西岡恭蔵の『プカプカ』を演奏するストリートミュージシャン

 

そうだ忘れてはいけない。駅近くの交番横にも「天四文庫」(2014年閉店)があり学生の頃、よく新刊古書を買った。

 

さて環状線ガードより南のJR天満駅近くに「エンゼル書房」がある。
この日の購入本。
「卍ともえ」単行本 野坂昭如 講談社 1972
人形佐七捕物帳(四)嵐の修験者 横溝正史 嶋中文庫 2006
みささぎ盗賊 山田風太郎 ハルキ文庫 1997
「卍ともえ」は著者初の時代長編。当時新刊で買って、途中で挫折。ずっと気になっていた一冊。

 


「エンゼル書房」

 

天三商店街には、「栞書房」「矢野書房」そして老舗「天牛書店・天神橋店」があり、少し先に「駄楽屋書房」が軒を連ねている。

 


古書店が集まる「天三商店街」

 


「栞書房」

 


「矢野書房」

 


「天牛書店・天神橋店」

 


ハロウィンにちなんだ「怖い本特集」

 


「駄楽屋書房」

 

「天牛書店」では、ハロウィンにちなんで「怖い本特集」をやっていた。今はハロウィンがあるので、こういったイベントも季節外れにならなくていいね。

 

「天牛書店」は、本店も含めてだが、欲しい本はためらわないで買ってしまう、絶妙な値段の付け方をしていて、しかも程度がいい本が多い。

 

「天牛書店」は、本店も含めてだが、欲しい本はためらわないで買ってしまう、絶妙な値段の付け方をしていて、しかも程度がいい本が多い。

 

この日の購入本。
「忍法忠臣蔵」山田風太郎忍法帖2 講談社文庫 1998
「江戸忍法帖」山田風太郎忍法帖8 講談社文庫 1999
「忍法関ヶ原」山田風太郎忍法帖14 講談社文庫 1999
「外道忍法帖」山田風太郎 忍法帖シリーズ(二) 河出文庫 2005

 

前回買った本。
「祭りよ、甦れ!―映画フリークス重臣の60s‐80s」 佐藤 重臣 ワイズ出版 1997
「まぼろしの大阪」坪内祐三 ぴあ 2004

 

「天牛書店」については、またいずれ書きたい。

 

少し歩き疲れたので、天六の「コメダ珈琲」で休憩。その後、なんばの「星乃珈琲」へはしごして帰途に就く。

 

追記:
上記「高山文庫」が2019年12月30日で閉店。
これからはネットだけで営業するらしい。

 


「高山文庫」

 

ブックオフ雑感-2020/8

ブックオフ - 古書店

3年前の日記より

 

ブックオフには、長い間お世話になっています。買い取りが安すぎるなど、ネットでいろいろと書かれているが、当方はもっぱら買う方なので。

 

最初のブックオフカードは、白の紙にPPを張った安手のもので、そのあと色が黄色になったが体裁は同じ。ポイントが貯まれば割引券が出た。しばらくカードがない時代があり、その後いまのTポイントカードになった。消費税も5%から8%に変わり、単行本最低100円(税別)時代が長くあり、ブックオフの売り上げ低下とともに、200円に移行しました。

 

しかし数年前からいわゆるお宝本が少なくなってきた。よく秋葉原で見かけたセドラーも何年か前に姿を見せなくなった。最後に会った時のせりふは、「もうここはあきませんわ。カス本ばっかりや。」でした。

 

せどりとは、今ではよく知られるようになったが、ブックオフなどの古書店で安くて価値のある売れそうな本を見つけ、アマゾンやヤフオフで売り利鞘を稼ぐビジネス。せどりの情報商材や塾が登場し、入会特典にバーコードを読みとるレーザーが付いていたりした。

 

それまではISBNコードをケータイで入力して本の相場価格や売れ行きを調べて買う買わないを決めていたが、レーザーの登場で簡略化された。いわゆる「ビームせどり」と呼ばれるものである。一般客からすれば、うざい存在なので、一時は「せどり禁止」の店もあったが、本が売れないブックオフ不況の今は、セドラーは多くの本を買ってくれるお客さんとしてむしろ歓迎されているのかもしれません。

 

今ではゴールデンウイークやお正月のセールは20%OFFが普通になりましたが、かっては半額セールをガンガン行っていました。新店舗の開店日や半額セールの時は、セドラーが仕入れ時で、客の会話から半分はセドラーではないかと思ったものです。初日にめぼしい本を大量に買っていくので、お一人ひとカゴと制限していました。
こういった光景はもう見られなくなりましたね。

 

ちなみに元々の「せどり」の意味は、諸説ありますが「背取り」と書いて、本の目利きが、棚にある本の背だけを見て仕入れる価値のある本かを判断し、購入する行為です。古本にまつわる連作集の梶山季之「せどり男爵数奇譚」が有名です。

 

ブックオフの値付けは、アルバイトでも分かりやすいように、通常価格で出して一定期間経って売れない本や発行年数の古い本は一律100円コーナーに回していました。この中に「お宝本」がたくさんあったのです。ピカピカの個人全集のバラ本などが大量に置かれてあって、店内を一通り回って戻ってくるともうなくなっているといった事もしばしありました。

 

何年か前からブックオフも賢くなって、古くても価値ある本は、分けて専用のコーナーに置かれてあったり、自社のネットで販売するようになりました。

 

山手線界隈のブックオフで閉店した「目白店」2013年12月閉店、「高田馬場店(戸山口側)2013年6月閉店、「原宿店」2007年9月閉店、「北千住駅西口店」2015年1月閉店は、まだ記憶に新しいお店でよく通いました。最近は、秋葉原店、池袋サンシャイン60通り店、赤羽駅東口店、近くの千駄木店がメインで、たまに大塚駅前店、上野広小路店、新宿駅西口店、新宿駅東口店に行きます。